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映 画  愛を積むひと

 映画「愛を積むひと」を観に行った。たまたま読んだことがある、エドワード・ムーニーの「石を積むひと」が原作なので。ツタに覆われた石塀が、少女の頃からずっとほしかったと、半世紀以上にわたって連れ添ってきたアンが、夫・ジョーゼフに、こんな宿題を残して世を去った。みなから「ストーンマン」と呼ばれながら妻の宿題を果たそうとする男ジョーゼフだったが、ある日、若者二人に暴行を受けてしまう。しかし、あえて罪に問うことはせず、代わりに彼らに自宅の石塀を積み上げる作業を手伝わせることにしたのだったが…。映画とはかなり結末は違っているが、映画は、新しい物語としてよく出来ていた。
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ストーリー:東京の下町で営んでいた工場を閉鎖し、残りの人生を北海道で過ごそうと決意した篤史(佐藤浩市)と良子(樋口可南子)の夫婦。かつて外国人が暮らしていた家を手に入れて暮らす二人だが、仕事一筋だったゆえに篤史は手持ちぶさたになってしまう。そんな彼のために良子は、家を囲む石塀作りを頼む。しかし、良子が以前から患っていた心臓病を悪化させて他界してしまう。深い悲しみに沈む篤史だったが、石塀作りを手伝う青年・徹(野村周平)との交流や、娘・聡子(北川景子)との再会を経て、前を向くようになる。(プロググラムから)
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 映画の感想を述べるのは苦手だが、口べたな篤史が、石塀を積みながら徹に言う。「小さくて割れた石とか、変わった形をした石とか、そういう石にも、塀を支えるのに役に立つ場所が必ずある。人だって、きっと同じだと思う」この篤史の言葉に共感した。また、出演の樋口可南子と佐藤浩市とともに柄本明の頑固親父ぶりに泣かされ、美瑛の四季の移り変わりに心が洗われた。地味で静かな映画だが素晴らしい映画だった。ご夫婦や恋人が観るのに最適の映画と勧められているが、やめた方が良い。男の弱さを改めて知らされる気がする。出来れば一人でそっと観るのに限るようだ。
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by GannkoOyazi | 2015-07-06 22:12 | 映画
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