神の使者 2 ライチョウ親子

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 ハイマツ帯から出てきた子供らを見守る親の心配をよそにヒナ達は元気に辺りを歩きまわる。手の届きそうなところまで平気で近付いてくるヒナもいて、こちらが下がるほどだった。
 親も人に対してさほど警戒する様子もない。しかし、上空に鳥影を見つけると鳴き声を発してハイマツの中へ子らを導いていた。

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人を恐れる様子を見せないのはニホンライチョウだけのことであり、外国のライチョウは人を見ると飛んで逃げるとのことである。これは、日本では古来から高山帯は神の領域とする山岳信仰があり、その最奥に棲むライチョウは神の使いとして崇められてきた、日本文化の賜である。

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 子供らがばらばらになって離れてしまうと、鳴き声を親があげて子らを集めていた。一羽がまだ戻っていないのを心配げに立ち上がって辺りをうかがっていた。岩を昇るのに手間どっていた子もじきに戻ってきた。安心したように再び屈んで啄ばみをはじめた。
 この子達が一羽でも多く、ワシやタカの被害から逃れ、さらに厳しい冬を乗り越えられるよう祈るような思いがした。10月末にはこの地を雪が被いはじめる。
    
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by GannkoOyazi | 2008-08-09 20:02 | ライチョウ | Comments(6)
Commented by T2 at 2008-08-11 14:40 x
ブラックコーヒー様
雷鳥さんと大接近おめでとうございます☆
ヒナ子達かわいいですね~!
私も昨年立山へ行った時に別山辺りで雨が降ってきてしまったのですが
おかげで雷鳥の親子に会うことが出来ました♪
会えたことに大興奮してカメラを取り出すことが出来ませんでしたが、
ブラックコーヒーさんみたいな写真は絶対に撮れないので
会えただけで大満足だったのです。

遠征お疲れ様でした。
夏山は賑わっているのですね!
涼しい稜線とお花畑☆羨ましいです。
Commented by ブラックコーヒー at 2008-08-11 21:25 x
T2 様
 有難うございます。幸いにもライチョウの母子が一時間も遊んでくれたので
たっぷりと花がらみの絵を撮らせて貰いました。途中でファインダーをのぞく
のを止めて石に座って眺めていました。それも、ずっと一人で。ヒナが石から
滑り落ちたり、二羽で同じ草の種を争ったりと、時間の過ぎるのを忘れました。
 登山中では、こんなことは無理ですが山の楽しみ方を教わったような気が、
しました。
 これは登山ではないので公約違反ではありません。念のため。
 
Commented by T2 at 2008-08-12 11:30 x
ま、そういうことにしておきましょう(笑)
至福の時を過ごされたのですね。羨ましい!
ピークハント目的ではなく、山頂や稜線でのんびりとした時間を過ごせることこそ何よりの贅沢ですよね~☆
ところで場所は秘密ですか?
Commented by ブラックコーヒー at 2008-08-12 21:11 x
T2 様
 ま、そういうことに・・・(笑)とは、素直なT2さんとは思えぬ、お言葉。

 さて、至福の時を持った場所ですが、いまさら秘密にしても既に知れわたって
いるのですが。『現在、生息域の環境を護るため図鑑や写真集において撮影地
を記載しないこととしている。その主旨からも場所が特定できるような山や建物を
借景とした写真は公表をひかえること』と言う主張にライチョウに限り賛同。
 このブログに何の影響力もないが精神として。必要でしたらメールを。
Commented by ルリ子 at 2008-08-13 00:46 x
可愛いですね。 ライチョウの雛達。

心が和みます。[E:chick]
Commented by ブラックコーヒー at 2008-08-13 22:54 x
ルリ子 様
 ライチョウは7月上旬に最終卵を産卵し、20~23日で孵化するとのことですから、
あの子達は生まれて2週間ほどでしょうか。9月中頃には、母親と同じくらいの体の
大きさに育つそうです。ただ、そこまでの生存率は、15~40%に過ぎないとのこと。
 高山で生きる厳しさに胸がうたれます。あの子達が無事育って欲しいものです。
 白い毛に変わる10月末に、もう一度訪ねてみたいと思っています。
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