鳥撮りに少し飽きてきたのかな。それとも秋のためか。本好き、映画好きの気分がこのところ強まっている。雨を良いことに、葉室麟の直木賞受賞作「蜩の記(ひぐらしのき)」と浅田次郎の短編を映画化した「柘榴坂の仇討」の2本を続けてみる。
片や、切腹を前提にし、一方は仇討をテーマにした映画であるが、どちらも死ではなく人の生き方を強く訴えかけて見応えがあった。 (あらすじ) ある罪で10年後の夏に切腹を命じられる、不条理な運命にある戸田秋谷。彼は、いよいよ3年後に迫った切腹までに藩史の編纂を仕上げるよう命じられ、その作業の過程で、藩の重大な秘密を握っていた。そして、彼の監視役として派遣される檀野庄三郎。物語は秋谷に不審を抱いていた庄三郎が切腹に追い込まれていた事件の真相を知り、彼の人としての気高い生き方に触れて成長する師弟愛のドラマ、秋谷とその妻・織江との温かな夫婦愛や家族愛、庄三郎と秋谷の娘・薫との初々しい恋、そして人間同士の崇高な絆を描く。(映画公式サイト作品紹介より) 黒沢明の愛弟子の小泉尭史監督が描く、武士の心や礼儀と作法の一挙手一投足の動の美しさが素晴らしい。また、遠野でロケされた四季折々の風景で描く時間の経過が美しく心が洗われるようだ。原作のイメージが大切にされ、役所広司をはじめ原田美恵子が適役であり、岡田准一、堀北真希の若手も思った以上に良かった。また、「歴史とは善きことも不都合なこともすべてをありのままに記して、後世の人々の鑑であるべし」とする主人公、一方で、権力者には真実の歴史は脅威以外の何物でもない。今の、歴史認識問題や教科書検定などについて考えさせられる。 死ぬことも許されず、ただ仇を探すことでしか生きられない主人公と、死ぬに死に切れず、一人きりで息を殺して生きるしかなかった暗殺犯。時代の流れに取り残こされた二人の男の選んだ道は・・・。(ネタばらしになるので書かないが)仇討には反するが、二人に本当の生きる道がようやく示されたようだ。また、維新直後の武士たちの生き方や暮らしぶりが興味深かった。
by GannkoOyazi
| 2014-10-06 16:29
| 映画
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